総合評価
A
ストーリー: ★★★
キャラクター: ★★★★
音楽: ★★★★★
作画: ★★★★
演出: ★★★★

_0001_アクエリオンEVOL

総評

アクエリオンEVOL全話視聴完了!

ひとことで言ってしまえば「うん、紛れもなくアクエリオンだった!」ですw
いい意味でも悪い意味でも。

前作でも感じたのですが、ペース配分がちょっとおかしいと思うんですよ。
おそらく意図的にいぇっているとは思うんですが、前半はすごいマッタリ進行するんですよね。
で、終盤に怒涛の展開を迎えるというパターンなんですが、そういう意味で今回は前回に比べ中だるみは少なかったかな。終盤の怒涛な感じは健在でしたけど。

まあ、それはさておき、今回もしっかりアクエリオンでした。
私が思うアクエリオンの魅力とは、1に「テーマがくだらないこと」、2に「バカバカしいことに全力を掛けているところ」、3つ目に「ベタなセオリーを踏襲しているところ」です。

実に失礼な評価の仕方に見えますが、自分的には最高の褒め言葉です。

まず、「テーマがくだらないこと」。

もの凄い大事なメッセージがあるかのような壮大なストーリーのように振舞っていますが、結局のところはただの愛憎劇です。このあたりは同じ河森監督作品のマクロスシリーズに通じるものがあるように思います。メチャクチャ周囲を振り回し、果ては星の命運とかまで発展しますが、とどのつまりが色恋沙汰というこのしょーもない(失礼!)テーマこそがひとつの大きな魅力だと思います。

言い方を変えると、ストーリーにいい意味で重みがないので、すごくライトに見れるんですね。これ結構重要だと思うんです。重厚なストーリーの作品は見る側にもそれ相応の覚悟と決意を求められる気がするのですが、そこまでして見てつまらなかった場合の落胆も凄く大きい。そういう気合特に必要とせずに楽しめる、これぞエンターテイメントですね。

そして、2つ目の「バカバカしいことに全力を掛けているところ」。

これは1つ目と重複するというか、関係しあってる部分と思うんですが、そもそも前作時の監督のインタビューにもありましたが、「3体が完全変形できるロボット」を河森監督が考えて、それを作品にできないかという「ロボットの変形ギミック」から始まっているプロジェクトであるというところからすでに香ばしい感じがしますよね。深いところはわかりませんが、そういうところから生まれているのでそもそも重厚なストーリーとかいらないんですよね。たぶん、監督的にはアクエリオンというメカをいかに描くか、いかにありきたりなロボットにしないかに心血を注いで、しかも超楽しんで作っている気がします。そう、作り手が楽しんで作っている感(実際はどうかわかりませんが・・・)が作品に表れているように思います。

そして、「合体」というフレーズにあえて両方の意味を持たせていたり、「○○合体!ゴー!アクエリオン!!」という決め台詞の○○で遊んだり、ツッコミどころ満載の必殺技や、各エレメント能力とか、とにかくやってることはある意味ギャグなんだけど、それを大真面目にカッコよく見せるぜ!的な気合の入った演出とか、とにかく全力でかつすごいクオリティで描かれているんですね。もうね、ここまで行くとあっぱれです。

最後に、「ベタなセオリーを踏襲しているところ」。

これは、メチャクチャやっててもキチンと押さえるべきところは押さえてくるという巧さ。実験的に色々やってみてる作品って結構あると思うんですが、えてして実験的すぎて凄くターゲットがニッチになってしまうと思うのですが、アクエリオンの場合はメチャクチャやってても、ところどころこれでもかと王道パターンを入れてくるというか、誰が見てもそれぞれの納得がある形をちゃんと入れてくるので、極端にわかる人だけがわかるという状況にならないと思うんです。そもそもの主軸というかベースが王道なのだからかも知れません。そして、素晴らしすぎる菅野よう子氏の音楽。もうブラボーとしか言いようがないです。

前作ほどではなかったにせよ、やはり私の中でのアクエリオンがアクエリオンたる所以の3つのポイントが今作でも発揮されまくっていたと思います。ズバ抜けた個性がしっかり引き継がれています。素晴らしいです。

ネタバレなしで書いているので、何を言っているのか未見の人は全くわからないですよね。

つまり、
「現時点でのありったけの技術を使い、今をときめく優秀なスタッフが、とってもくだらない内容に本気で取り組んだ作品である。」
ということです。

肩肘張らずに日本が誇る最高クオリティの連続TVアニメを堪能できる作品だと思います。