総合評価
A
ストーリー: ★★★
キャラクター: ★★★★
音楽: ★★★★
作画: ★★★
演出: ★★★
原作 監督 脚本 シリーズ構成
キャラクターデザイン メカデザイン 音楽 制作会社
キャスト
ほか
ジャンル

_0020_人類は衰退しました

総評

長らく地球上を支配していた「にんげん」が衰退し、新たな人類として「ようせいさん」が君臨するちきゅう。主人公の「私」は現在のちきゅうの主役であるようせいさんと、わずかに生息する旧人類との間をとりもつ「調停官」の仕事をしており、ようせいさんとにんげんとを描いた物語。

田中ロミオ原作のライトノベルをアニメ化。原作は未読です。第1話を見た時、なんだか不思議な作品だなぁと思いました。作画はある意味特徴的で、特に背景と光の表現がいい感じにデフォルメされていて、この作品の持つ不思議な感じに非常にマッチしています。人物のデザイン自体はわりと普通ですが、輪郭が細く、全体的に淡い感じになっています。眼の虹彩部分に斜線が入ってるのも特徴的です。
そんな作画もさることながら、ストーリーが全体的にぶっ飛んでいます。いや、ぶっ飛ぶという表現は少し違いますね。良く言えば不思議なお話、悪く言えばわけわからん、という感じでしょうか。

ただし、つまらないということではなくて、ようせいさんかわいいし、私ちゃんのシニカルなモノローグも魅力的だし、世の中のタブーとか関係なくテーマに盛り込むエッジーな部分だったり、意外にグロも一部あったり、かなり盛りだくさんで飽きない作りになっています。

いかんせん原作読んでいないので根底がわからないというか、謎状態のままずんずん話が進むので、そこで起こっている状況を楽しむことはできるものの、そもそもの部分が謎なままなので、原作を知ってるとまた違うのかも知れません。私は普通に楽しめましたけど。

主人公の「私」は中原麻衣さんが演じています。やはりうまいですね。会話と心の声を息つく間もなくしゃべっているのですが、絶妙な間の取り方とか、ホンネとタテマエの使い分け、そしてそんな裏表を持ってしても不快感がありません。上手な方でないとなかなか難しい役だと思います。

それと最後に特筆するべきはEDテーマですね。伊藤真澄さんが歌う「ユメのなかノわたしのユメ」。この曲がすごくこの作品の世界観に合っていて、毎話EDも自然と飛ばさずに見ていました。この伊藤真澄さんですが、私的にはあずまんが大王のテーマソングが非常に印象的で、不思議な曲を歌うグループだなーと思っていました。当時は「Oranges & Lemons」というユニット名でした。本作のEDテーマを聞いた瞬間、特徴的すぎる曲調なので一発でわかりました。

TVアニメ作品において、ED曲ってかなり重要な役割を担っていると思うんですよね。
オープニングももちろん重要ですが、エンディングテーマは「あと味」なんです。どれだけ美味しくてもあと味が悪いと全体の評価を下げてしまいます。終わりよければ云々に近いですよね。

まとめとしては、大変意欲的な作品で、好感が持てました。前述したように謎なままの部分もたくさんありますが、それはそれとして普通に楽しく見れました。他にあまりない雰囲気と、内容のダークさも相まって、「現代のセンスで作られたちょっとシニカルなおとぎ話」と言える作品ではないでしょうか。